VP
バキュームパック(Vacuum Pack)の略。別名真空包装、真空充填包装。
コーヒーなどの製品をガスバリア性の高い密閉包装容器に入れたあと、容器内の空気を取り除き真空状態にする包装方法。酸化など、主に酸素を原因とする品質変化を抑制し、長期の保存性を高める為に行われる。
焙煎豆の場合、豆自体がガスを多量に含んでいる為、完全な真空密閉は難しい。特に焙煎したての豆は直ぐに真空密閉してしまうと発生したガスが行き場をなくして容器が爆発することもある。
また、ガスを抜くという工程上どうしても風味が損なわれてしまうのが欠点。
基本的な考え方はガス置換包装(GF、ガスフラッシュ)と同じ。
WAC
ワールドエアロプレスチャンピオンシップ(World Aeropress Championship)の略。
2008年以降SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)の主催で開催されているエアロプレスの世界大会。コーヒーの世界大会としては若干マイナーな部類に入る。
選手は準備時間を含め8分の持ち時間が与えられ、その間に一杯のコーヒーを抽出。ブラインドによるカップテストのみにて点数を競う。WBC他と違いプレゼンテーションはなく、純粋に味だけで順位を競うことになる。使う器材、水などは選手が自由に選択・持ち込みできるが、コーヒー豆は大会側が指定した物を使用しなければならない。
日本国内においてもJAC(ワールドエアロプレスチャンピオンシップ)が開催されており、WAC出場選手の選考会を兼ねているのだが、SCAJが主催しているわけではない為かやはり知名度は若干低い大会である。
WBC
ワールドバリスタチャンピオンシップ(World Barista Championship)の略。
2000年以降毎年行われているSCAE(ヨーロッパスペシャリティコーヒー協会)考案のバリスタ世界大会。SCAEとSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)が共同で主催し、2012年以降は同WCE(ワールドコーヒーイベント)にて各種世界大会と共に開催される。いうなれば世界一のバリスタを決める大会であり、JBC(ジャパンバリスタチャンピオンシップ)の世界版。
各国においてWBC参加資格を持つと認められた者(日本の場合はJBC優勝者)がその国の代表選手として参加。選手は15分の競技時間の間にエスプレッソ、カプチーノ、シグネチャードリンクの3種のコーヒーをそれぞれ4杯ずつ計12杯作成、その風味や出来栄え、マシンの扱い、接客やパフォーマンス、技術力、創造性などを競い合う。
日本は2002年より参加。これまでに2014年に「井崎英典」(有限会社丸山珈琲)が日本人初の優勝を果たした他、2005年に「門脇洋之」(CAFÉ ROSSO)が第二位の成績を修めている。
また、これまでの優勝国はノルウェー2回、デンマーク4回、オーストラリア、イギリス2回、アイルランド、アメリカ2回、エルサルパドル、グァテマラ、日本。
WBrC
ワールドブリューワーズカップ(World Brewers Cup)の略。
2011年より開催されているコーヒー抽出の世界大会。2012年以降はSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)とSCAE(ヨーロッパスペシャリティコーヒー協会)が共同で主催するWCE(ワールドコーヒーイベント)にて開催される。JBrC(ジャパンブリューワーズカップ)の世界版。
各国の代表選手がコーヒーの抽出技術を競い合う。コーヒーの抽出には機械動力(バリスタマシンなど)を使わない全ての器具の使用が認められており、必要な物は器材から豆、水に至るまで基本的に全て大会参加者が自由に用意可能。その為非常に自由度の高い大会である。
制限時間は15分。その間に3杯のコーヒーを抽出し、そのカップスコア及び技術等を競う。
日本は2014年から参加し、9位という結果を残している。
WCE
ワールドコーヒーイベント(World Coffee Events)の略。世界最大規模のコーヒーの祭典の名称及びその運営を行う団体の名称である。
2012年、それまで独立して開催されていた各種世界大会を一つにまとめる形で発足、以降開催地を変えながら毎年開かれている祭典で、WBCを初めとする全7種の世界大会が同時に開催される。その7種の大会とは
1.World Barista Championship (WBC、ワールドバリスタチャンピオンシップ)
2.World Latte Art Championship(WLAC、ワールドラテアートチャンピオンシップ)
3.World Brewers Cup(WBrC、ワールドブリューワーズカップ)
4.World Coffe In Good Spirits Championship(WCIGS、ワールドコーヒーイングッドスピリッツチャンピオンシップ)
5.World Cup Tasters Championship(WCTC、ワールドカップテスターチャンピオンシップ)
6.World Coffee Roasting Championship(WCRC、ワールドコーヒーロースティングチャンピオンシップ)
7.World Cezve/Ibrik Championship(ワールドジャズベ/イブリックチャンピオンシップ)
の7大会である。
いずれの大会もWCEが認める各国国内大会で優勝するなどして出場資格を得た選手が国の代表者として参加することが可能。ただし日本の場合、上記7大会のうちジャズベ/イブリックの大会のみ日本国内大会が存在しない。
主催はSCAE(ヨーロッパスペシャリティコーヒー協会)とSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)。
なおサイフォンの世界大会であるWorld Siphonist Championship(WSC、ワールドサイフォニストチャンピオンシップ)は主催が違う(SCAJ、日本スペシャルティコーヒー協会が主催する)為開かれず、SCAAが主催するエアロプレスの世界大会World Aeropress Championship(WAC、ワールドエアロプレスチャンピオンシップ)も開かれない。