インテンシティ
強さ、強度、激しさなどを表す一般用語。
日本では余り一般的ではないが、海外ではコーヒーの持つある要素の強さを表す言葉としてしばしば見られる。フレーバーインテンシティ、キャラクターインテンシティなど。
単にインテンシティもしくはフレーバーインテンシティと言った場合、コーヒーのコクや苦味の強さを指しており、海外の表記ではマイルドーミディアムーボールドなどと二元論で語られる。例えばインテンシティがマイルドと言った場合、苦味やコクが穏やかで比較的軽く飲みやすいコーヒーということになる。これは概ね焙煎度合いに比例するが、勿論豆自体の個性による部分もある。無論インテンシティが高ければ良いというわけではなく、また低いから悪いという意味でもない。
キャラクターインテンシティと言った場合は、全体的な印象としてある豆が印象的であるか、特徴的であるか、個性的であるか、と言った意味で使われる。こちらは豆自体の特性による部分が大きい。
インドネシア
スマトラ島、ジャワ島、バリ島、ニューギニア島、ティモール島などおよそ1万3000余りの島からなる東南アジア南部の共和制国家。世界一島が多い国とされる。首都はジャワ島にあるジャカルタ。オーストラリアの北に位置し、オーストラリアのほか東ティモール、マレーシア、パプワニューギニア、パラオ、フィリピン、シンガポール、及びインド(本土ではない)に隣接する。日本では観光地であるバリ島が有名。
コーヒー生産国第3位を誇るコーヒー大国であり、コーヒー三代原種(アラビカ、ロブスタ、リベリカ)が一堂に会する国でもある。生産量の約7~8割はロブスタ種が占め、中でもジャワ島で生産されている「ジャワロブスタ(WIB)」はロブスタ種でも世界随一の品質を誇るとされ、特にイタリアのエスプレッソのブレンドにおいて重要である。またロブスタ種の多くが非水洗式で処理されているのに対し、ジャワロブスタは水洗式で処理されているのが特徴である。
アラビカ種ではスマトラ島の「マンデリン」が世界的に有名である。他にも同じくスマトラ島の「ガヨ・マウンテン(マンデリン・アチェとも)」、スラウェシ島の「カロシ」「トラジャ」、バリ島の「バリアラビカ神山」、世界一高いコーヒー「コピ・ルアク」などが知られ、生産量の約2~3割を占める。ただし純粋なアラビカ種は少なくハイブリッドが殆どである。栽培品種はラスナ、ティムティム(ティモール・ティムール)、カチモール、アビシニア、ハイブリド・デ・ティモール、アテン、ジュンベル、カルティカ、S795など。(ラスナ以外ハイブリッド)また、古い古いティピカ系のアラビカ種を総称してクラシック・スマトラと呼んだりしている。
リベリカ種は以前はインドネシアコーヒーの大部分を占めていた時代があったが、今はロブスタに代わられ、僅かに栽培されるのみである。
またスマトラ島及びスラウェシ島では「スマトラ式」と呼ばれるインドネシア独自の精製法が採用されているのも特徴である。通常の水洗式が「収穫→果肉除去→発酵→洗浄→乾燥→脱穀」という手順であるのに対し、スマトラ式は「収穫→果皮除去→発酵→洗浄→半乾燥→脱穀→乾燥」という手順を取る。発酵前に果肉を完全除去しない点、乾燥工程が脱穀の前後に計2回ある点などが異なる。この精製法はコクが高く酸味が穏やかな伝統的なインドネシアコーヒーの味わいに欠かせない物であるといわれている。その他の島では通常の水洗式、非水洗式の他、バリ島などではハニープロセスなどの方法が採用されている。
なおインドネシア国内ではアラビカ種よりロブスタ種の方が人気が高いそうだ。アラビカ種を指して曰く「他国の人達はなぜあんな酸っぱいコーヒーを好むのか分からない」とのこと。
インパーフェクション
Imperfection、完全ではないという意味の一般用語。コーヒーの世界では欠点豆を指す。即ち黒豆、砕け豆、貝殻豆、未熟豆、クエーカー、及び混入物である石や莢などの総称。