イリー
どこかのマスコットキャラクターに居そうな名前だがそうではなく、主にエスプレッソ用品を販売しているイタリアのメーカー。illy、illycaffè、イッリ、イッリカッフェ、イリカフェなどの表記があるが日本ではイリーもしくはilly表記が殆ど。
1933年フランチェスコ・イッリによって創設。現在は三代目アンドレア・イッリによって経営され、世界140ヶ国以上の国で販売されている。手がけるのはエスプレッソマシンからエスプレッソ用の豆、ミル、カップなど。家庭用から業務用まで、守備範囲は広い。
中でも主力となっているのは金属製の缶に入れられたエスプレッソ用の豆である。イタリアでは殆どの場合アラビカを主にロブスタを少量混ぜたブレンドをエスプレッソに用いるが、イリーはアラビカのみを使用したブレンドを販売している。長らくブレンド一種類のみを販売していたが、近年Monoarabicaシリーズとしてシングルエステートを扱うようになった。何れも独自の加圧式ガスフラッシュ方式を用いて梱包される。
またEasy Serving Espresso(通称ESE)と呼ばれるカフェポッド規格の特許を持っていることでも知られ、ESE用の豆やマシンを手がける。同時にイリー専用のカプセルコーヒーシステム「METODO iPERESPRESSO」を作成、専用のマシンとコーヒー豆を販売している。一見両者は良く似ているが、前者は統一規格として他社製品が多数存在するのに対し、後者は完全にイリー専用の規格・システムである点が異なる。なおこれらとは別に、通常のエスプレッソマシンの製作・販売も行っている。
その他、コーヒーリキュールや缶コーヒーの販売、イタリアではメジャーなモカ(通称マキネッタ)と呼ばれる直火式エスプレッソ用の荒さに挽いた豆の販売、「espressamente illy」という名の専用のカフェ(バール)を手がけるほか、オフィスコーヒー、コーヒー大学プログラムなどのサービス事業にも力を入れている。
いるいる
ほうじ茶やゴマを煎る為の「焙烙」に良く似たセラミック製の手動焙煎機。
中に豆を入れ、ガスなどの熱源の上で軽く振りながら焙煎を行う。持ち手から少し下がったような形が特徴で、片手の手首の動きだけで煎れる為、家庭用手動焙煎機の中では取っ付き易い。一回で焼ける豆の最大量は約50グラム程度まで。但し熱の回りや豆の膨張(特に深煎りにする時)を考えるともう少し少なめの方が向いているかもしれない。
カタログでは僅か3分で焙煎が終わると書かれているが、これは強火のガスコンロで一気に焼いた場合の話。焙煎時間としては非常に短い為、この通りに焼こうと思うと大体失敗する。実際には他の焙煎機同様火加減を調整しつつ10~15分程度の時間をかけて焼いた方が綺麗かつ美味しく仕上がる。これは単に煎りムラ(内側と外側の火の通りの違い)の為である。
欠点は焙煎時の煙が中に篭りやすい為香りが悪くなりやすいことと、持ち手が短く熱くなりやすいことなど。
イルガチェフェ
所謂モカコーヒーと呼ばれるものの一つ。モカ・イルガチェフェ。エチオピア産。
エチオピアの南部(通称シダモ地方と呼ばれる)にある標高約2000m地点のイルガチェフェ地区のコーヒーのことをモカ・イルガチェフェと呼ぶ。複数の小規模農園が栽培・生産しており、エチオピア産コーヒーの代表格として知られる。
ティピカ系の在来品種であり、その多くは発酵槽を用いたウォッシュドで精製されているが、一部アフリカンベット方式を採用したナチュラル精製の品も出回っている。何れも最高グレードはG1。甘く、フローラルかつフルーティーな香りと後味の軽さ、カップのクリーンさが特徴とされる。
岩城ハウスウエア
日本発の民間ガラス工場「岩城硝子製造所」を全身に持つ、耐熱ガラス食器の製作と販売を行う会社。現在はAGCテクノグラス株式会社に吸収合併され、世界最大のガラスメーカー旭硝子(AGC)に属する。
家庭用耐熱ガラス食器を多数製作しており、コーヒー関連ではコーヒーサーバー、ドリッパー、ウォータードリッパーサーバーなどを製作、販売している。何れも耐熱性なのでレンジアップによるコーヒーの再加熱が可能。
インサートカップ
取っ手のついたカップホルダーにカチッと嵌めて使うタイプの使い捨てのカップのこと。概ねポリスチレン製。オフィスはもとより企業が客を持て成す為の飲み物を提供する際などに使われる。
以前はオフィスコーヒーの定番であり、持て成し用としても例えばトヨタ自動車などでも良く使われていたが、近年は紙コップなどに取って代わられ、オフィスでも各々が自分用のカップを用意する、会議では缶飲料ペットボトル飲料などが配られるなどされ、活躍の場が減っている。