アクアパルプメソッド
水洗式精製法(ウォッシュド、ウェットプロセス)で用いられるコーヒーの処理過程の一つ。果実から取り出したコーヒーの生豆に残ったパルプや粘液を機械によって取り除くことを言う。
比較的新しい処理方法ではあるが、近年ではより伝統的な方法に回帰している。その方法とは発酵と洗浄によってパルプ等を取り除くという物。
アグトロンスケール
アメリカネバダ州のアグトロン社が販売している食品光度計。豆の焙煎度合いを色で判断するために用いられる機械で、アメリカで珍重されている。
アグトロンスケールで計られる数値はアグトロン値と呼ばれ、25~100の範囲で変動、数値が大きいほど焙煎度が浅く、小さいほど深くなり、L値同様焙煎度の目安として用いられる。
アクリド
コーヒーの味を表現する言葉の一つ。カッピング用語。Acrid。
主にオーバーロースト(焼きすぎた豆)に見られる、刺激の強い臭いと苦味のこと。鼻を指す焦げた煙のような臭い。嫌悪感を覚える苦味と表現され、概ね欠点として扱われる。
英単語としての意味もほぼ同じで、鼻を指すような、刺激性の不愉快な、とげとげしい、苦い、えぐい、と言った味覚、嗅覚を表す意味から辛辣な、冷酷な、と言った言動等を表す意味がある。
カッピング用語の多くはワインのテイスティング用語を流用しているが、意味は若干変わることがある。アクリドの場合、ワインではつんとする苦味、渋みを意味し、他の味覚と調和している場合は欠点とみなされない。
または、ロシアの中距離空対空ミサイルのこと。
浅煎り
コーヒーの焙煎度合いを表す用語。浅煎り、中煎り、深煎りと三段階で表す場合最も浅い煎り方になる。豆の個性によって異なる為一概には言い切れないが、一般的に煎りが浅いほどコクや苦味が少なく、酸味と甘みが強調され、豆一粒あたりのカフェイン、ポリフェノールを多く含む豆となる。
8段階表現で言うところの「ライトロースト」「シナモンロースト」にあたるが「ミディアムロースト」を浅煎りと表現し、ライト、シナモンを極浅煎りと表現するなど、言葉に幅が多いので要注意。
麻袋
その名の通り麻で作られた袋。ジュート(=黄麻)などを用いる。通気性がよく、丈夫で破れ難く、摩擦にも強く、少々乱暴に扱っても問題ない上に洗浄後繰り返し利用可能な為、穀物や農作物の運搬及び土嚢作りなどに広く用いられる。一方で機密性、水密製に乏しいため中の物への水分や臭気の影響を防ぐことは出来ない。
輸出の際コーヒーの生豆を入れる袋としてももちいられ、こちらは「あさぶくろ」のほか「またい」もしくは「ジュート袋」「ジュートバック」とも言われる。一袋の大きさは伝統的に約60kgのコーヒー生豆が入る程度の物だが、近年では30kg、40kg用の麻袋も出てきている。表面に生産国、銘柄、輸出業者、生産農園、積み出し港、各種認証ラベル、グレード、そして個性豊かなイラストなどが印刷されており、素朴な手触りと見た目からインテリアやバックなどのリサイクル製品の素材としても人気がある。