World Cezve/Ibrik Championship
ワールドジャズベ/イブリックチャンピオンシップ。中東・喜多アフリカの一部で使われているジャズベ、あるいはイブリックと呼ばれるコーヒー器材での抽出技術を競う世界大会である。正確な表現ではないが、所謂トルココーヒーの世界大会だと思えばいい。
SCAEにより2009年から開催。2012年からはWECにて他の世界大会と共に開かれている。世界各国の国内チャンピオンなどが参加。選手らはそれぞれが持ち寄ったジャズベ/イブリックを用い、競技時間12分の間に1.シンプル(伝統的なジャズベコーヒー)、2.ホットシグネチャー(アルコールを使わない創作コーヒー)、3.コールドの3種のコーヒーをそれぞれ2杯ずつ計6杯作り、審査員に提供、その味わい、技術、パフォーマンス、プレゼンテーション能力を競い合う。
伝統を重んじたスタイルのみならず、独自の文化を取り入れた新しいスタイルの開拓も、同大会の目指すところである。
なおジャズベ/イブリックは最も古いコーヒー抽出器具と言われ、世界各国で様々なコーヒー文化を生んだ伝統ある器具ではあるが、日本では器材自体がマイナーである為か国内大会が開かれておらず、したがってこの世界大会への出場者も今のところ現れていない。
WSC
ワールドサイフォニストチャンピオンシップ(World Siphonist Championship)の略。
2009年よりSCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)の主催で開かれているサイフォンの世界大会。もともと同協会により2003年から開催されてきた国内大会(JBC ジャパンバリスタチャンピオンシップ サイフォン部門及びその後継のJSC ジャパンサイフォニストチャンピオンシップ)を元に規模を拡大する形で開催された。
世界各国のサイフォン国内大会の優勝者が集い、サイフォンの技術を競い合う。参加者は用意されたサイフォンと熱源以外のほぼ全ての器材と材料(コーヒー豆を含む)を持参し、コーヒーの抽出を行う。用意するコーヒー豆は基本的に自由だが、予選ではブレンドのみが認められれいる。
それらを用いて予選ではブレンドコーヒーの抽出を4回、決勝ではそれに加えてシグネチャービバレッジ(コーヒーを基本としたアルコールを含まないオリジナル飲料)を4杯審査員に提供、その味、技量、知識、プレゼン能力など、総合的に判断されることになる。
日本では広く知られたサイフォンではあるが、世界的に見てメジャーな器具とは言いがたく、おそらく世界大会の中ではマイナーな部類に入ると思われる。その為か大会優勝者の多くを日本人が占めており、その全員がUCC社員である(2010年、11年、12年、14年の計4回)
WIB
west indische beredingの略。ジャワロブスターWIBを指す。
インドネシアのジャワ島で栽培されているロブスタ種のこと。殆どのロブスタ種は非水洗式で処理されているのに対し、ジャワロブスタは水洗式で処理されているのが特徴。ロブスタ種の中では上級品とされ、なかでもWIB-1は随一の品質を持つとされる。
苦味が強く、麦を焼いたような(あるいは麦茶のような)独特な香りと黒糖のような甘さがある反面、酸味が殆ど無い。その特徴から他のロブスタ種と同様インスタントコーヒーやリキッドコーヒー、コーヒーリキュールなど各種コーヒー製品の原料に用いられることが多いが、一方で品質がよく、丁寧にハンドピックされたジャワロブスターをストレートあるいはブレンドで楽しむ愛好家もいる。
またミルクとの相性が高く、エスプレッソのブレンドに使う人も。本国インドネシアではアラビカ種以上に人気があるとのこと。
同じインドネシア産のロブスタでもジャワ島以外で栽培されたものはインドネシアロブスタ(AP-1、EK-1など)と呼ばれ、区別される。